Model 4712 MC Phono Equalizer “Phono Cube”

Model 4712 MC Phono Equalizer

Spec

MC専用フォノイコライザー
入力インピーダンス: 0オーム
ゲイン: カートリッジのインピーダンスにより決定
外形寸法: W90xH90xD100mm

・世界最少の部品点数=25個/ch
・世界最短のシグナルパス=44mm/ch
・パワーデバイダー(別売)使用でModel 4712と4706の電源を1台のModel4700から供給可
・ゲインがカートリッジのインピーダンスによって決まりますので、2から10オーム程度までは「Aタイプ」、10-40オーム程度の時は「B タイプ」、出力電圧はいずれの場合も0.2mmV程度を基準にしています。

MCカートリッジの潜在力をフルに生かす、電流増幅型フォノ・イコライザー

MCカートリッジの出力電圧は、MMカートリッジのおよそ20~30分の1程度しかありません。
ところが、「発電力=出力電圧と電流の積」は通常MCがMMに勝ることはあまり知られていません。
47研は、MCカートリッジの微弱な出力電圧を増幅する、一般的な「電圧増幅型」フォノ・イコライザーを否定し、MCカートリッジの豊かな「発電力」をフルに取り込める、「電流増幅型」を迷わず選択しました。

電流増幅型フォノ・イコライザー Model 4712,4718の入力インピーダンスの値は0Ωです。一般的なフォノ・イコライザーの「入力インピーダンス=47kΩ」というようなスペックを見慣れた私たちにとって、「0Ω」は奇妙に感じるでしょう。「0Ω」とは、カートリッジが接続されていない状態の4712,4718の 入力インピーダンスの値であり、カートリッジが接続されると、カートリッジの「内部インピーダンス」を、自らの入力インピーダンスとして取り込みます。そのため、内部インピーダンスが2Ωのカートリッジを使うと、フォノ・イコライザーの入力インピーダンスも2Ωとなり、3Ωのカートリッジでは3Ωとなります。

この結果、2つの大きなメリットが得られます。1つは、フォノ・イコライザーとカートリッジの完全な「インピーダンス・マッチング」が得られるため、カートリッジの持つポテンシャルを100%引き出せること。もう1つは、負荷抵抗が排除されるため、カートリッジから送られてくる音楽信号のダイナミクスの起伏をデフォルメしたり、音楽信号が、抵抗によって色づけされることが殆どありません。

世界最少のパーツを精緻な手作業による空中立体配線で結合した、世界最短のシグナル・パス

ユニークな回路設計により、世界最少の構成部品点数で、極めて正確なRIAAカーブを得ています。サーキット・ボードには、テフロンやガラス・エポキシよりも音質が良いと確信している、特注の、「OFC箔ベークライト基板」を使っていますが、それさえも、シグナル・パスの最短化と空気絶縁を求めて、「空中立体配線」で結合されたパーツ群の「足場」に使われているにすぎません。信号経路はノイズを拾うアンテナ・ループとして働くため、CD出力の10000分の1程度にすぎないMCカートリッジの信号を扱うフォノ・イコライザーのダイナミックレンジ(どこまで微細な音が聞こえるか)に影響を与えます。47研のフォノ・イコライザーは、鮮度感、スピード、情報量を殺すノイズ・フィルターを一切使用していません。しかしながら、シグナル・パスを極限まで短縮することによって極めて高い透明度を確保しています。

増幅率(ゲイン)の異なる2つのタイプ(TYPE A,TYPE B)を用意しています

4712,4718は、ご使用になるカートリッジの発電力の大きさで増幅率(ゲイン)が決まります。カートリッジの発電力の大きさは、出力電圧の値を内部インピーダンスの値で割った数値が目安となります。従いまして、出力電圧0.3mmV、内部インピーダンス30Ωのカートリッジよりも、出力電圧0.1mmV、内部インピーダンス2Ωのカートリッジのほうが、発電力は大きいということになります。多様なMCカートリッジの発電力に対応するため、各モデルに増幅率の異なる2つのタイプを用意しました。
TYPE A は、殆どのMCカートリッジに適合します。TYPE B は、DENON DL103等の発電力の小さなカートリッジに適合するハイ・ゲイン仕様です。ご使用になるプリ・アンプのゲインとの兼ね合いもありますので、迷われたらお問い合わせ下さい。

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