Model 4722 Fullrange Speaker System “Lens”

Model 4722 Fullrange Speaker System
4722フルレンジスピ-カ-システムがオ-ディオユニオンお茶の水店でお聞きになれます。
信楽シリ-ズの4716CDトランスポ-ト、4715D/Aコンバ-タ-、4717ステレオアンプ、との組み合わせもお聞きいただけます、どうぞお立ち寄り下さい。オ-ディオユニオンお茶の水店はこちら

Spec

構成: 1ウェイ・1スピーカー
エンクロージャー型式: バスレフ
エンクロージャー材質: 12mm厚MDF
使用ユニット: 10cm “HR Vocal Driver” フルレンジ・ユニット
インピーダンス: 4Ω
最大入力: 25W(連続)、40w(ピーク)
外形寸法: W160×D195×H260mm 約2.5Kg
仕上げ: 6層ブラック・ピアノ塗装
*2009年3月より、黒色ピアノフィニッシュのみになります。その他仕様変更点は以下のとおりです。
1)グリルネット付としました
2)センタ-キャップをチタンコ-ティングに変更
3)内部配線材を0.65mmOFC単線に変更
4)価格は旧木目仕様と同額になります。

・47研初のスピーカー・システムMODEL4722 “Lens” のデザインは、47研社長、木村準二の旧友で、スピーカー・デザイナーの大村孝則の手によるものです。数々の試作を経て、7年越しに完成しました。

ドライバー・ユニット “HR Vocal Driver(大村孝則設計)” について

1.振動板:アミド系ファイバークロスの基布に特殊コーティングを施したハイブリッド・マテリアルを開発。 アミド系ファイバークロスの単一素材に比べ、より剛性を高く、振動の伝搬速度を速く、エネルギー蓄積を小さくすることができました。この結果、入力信号に対する極めて速い応答速度を獲得しています。

2.エッジ:5年の歳月をかけて、”Feather Light Edge”と呼ばれる新しいエッジを開発。極めて軽く、かつエネルギー蓄積が小さいマテリアルで、従来のエッジとは一線を画すレスポンスを獲得しています。振動板に対して最適な減衰特性を持たせてあり、10cm口径のフルレンジ・ユニットに対するイメージを根底から払拭する「ワイドレンジ」と「全帯域に渡る高いエネルギー密度と解像力」の獲得に大きく寄与しています。ウレタン・エッジのように、紫外線による劣化もありません。

3.ダンパー:もう一つのサスペンションであるダンパーは、ボイス・コイルを正確にコントロールするための重要なパーツです。この部分にも十分な検討を加え、新しく”Low Q Damper”を開発しました。

4.低歪率磁気回路:磁気回路は、最適なバランスと、信号に対する磁気歪みの低減を求めて設計しました。

ドライバー・コントローラー “Time Com. Network” について

「音楽に没入できるスピーカー」とは、「畳みかけるインパルス(入力信号)を、エンクロージャーを響かせながら、音楽的時間の流れに沿って確実に処理できるスピーカーである」、と考えます。

ドライバー・ユニットがいかに優秀であっても、エンクロージャーの響きを借りなければ、人を陶酔させるスピーカーは、生まれません。そのようなスピーカーのコントロールの難しさは、単にドライバー・ユニットのみならず、スピーカー・システム全体を支配下に置かねばならないところにあります。

フルレンジ・ドライバーを使用するMODEL4722も、メカニカルな手法だけでスピーカー・システム全体をコントロールするのは困難です。そのため、”Time Com. Network” と呼ばれるネットワークを搭載し、これによってスピーカー・システム全体を絶妙にコントロールしています。

メイン・スピーカーとしての資質について

一部の静電型を除けば、これまでのフルレンジ・スピーカーは、マルチウェイ方式の音にアレルギー反応を示す少数の熱狂的なファンには受け入れられても、それ以外の多くの人々にとって、メイン・スピーカーには成り得ない存在でした。その理由は、フルレンジ・スピーカーが、マルチウェイ方式では得られない長所と引き換えに、「多くを望まず、欠点を個性に置き換えて聴く」という、「我慢」をリスナーに強いるためでした。「やせ我慢の美学」、これがフルレンジ・スピーカーに対する大方のイメージだと思います。それゆえ、「何故、今更、フルレンジなのか?」と、訝しく思われる方もおられるはずです。この問いに十分に答えられるフルレンジ・スピーカーがあるとすれば、それは、まずもって、マルチウェイ・スピーカーでは当たり前の、「聴感を満足させる帯域幅とダイナミックレンジ」を備えていなければなりません。

MODEL4722″Lens”は、リスナーに「我慢」を強いません。あらゆるジャンルの音楽を制約無しに楽しめる「帯域幅とダイナミックレンジ」を備えています。リスニングルームを訪れた友人に、マルチウェイ方式の欠点をあげつらったり、フルレンジ・スピーカーの長所をくどくど説明しなくても、アンプのボリュームを 上げるだけでいいのです。「フルレンジってこんなにイイのっ!」と、言わしめること請け合いです。そこで目尻が下がるのをグッとこらえ、すかさずボリュームをもう1クリック上げて「とどめ」を刺し、友人ご自慢のマルチウェイ・スピーカーを、「うすらでかいマヌケかも…?」と思わせたら、「まあ、フルレンジってこんなもんだから」てなことを言いつつ、目尻の筋肉をゆるめましょう….

「疲れない、快適な」リスニング。フルレンジ・スピーカーとしては「異例に広いサービスエリア」。部屋の空気をものともしない「音飛びの良さ」。マイクロフォンの拾った音を直に聴いているような「解像力」。リスナーの予測を上回る「闊達で新鮮な音の振る舞い」。みっちり中身が詰まった「質量感のある音」。 ドキドキする音量でもへたらない「パワー・リニアリティー」。位相はもとより、繋がれるシステムとセッティングにシャープに反応する「素直さ」。恐るべきベイビーです……

MODEL4722″Lens”の音質について

「オーディオ・アクセサリー」112号(P349)に、井上千岳氏によるテスト・レポートが掲載されています(4722の特徴が的確に紹介されています)。 *Reviewsにて、後日お知らせいたします。

推奨アンプについて

4722は、アンプのクオリティーを裸にします。スピードの速いアンプでドライブすると、振動板の動きは殆ど見えませんが、イナーシャの大きなアンプでドライブすると、ボコボコ動くのが見えます。このような緩慢な動きでは、4722の性能を使い切ることはできません。貧弱な電源トランスを、大容量のフィルター・コンデンサーでつじつまを合わせたような、生半可なソリッドステートアンプよりも、むしろ質の良い管球アンプの方がいいかもしれません。4717信楽、4706C,4706-50はいずれも良好なマッチングを示しました。4706Cと4706-50の音の差をこれほど明瞭に顕したスピーカーは初めてです。少々驚きました。解像力は、4706Cにはっきりと軍配が上がりましたが、パワーの余裕度と音の厚みは、やはり4706-50に軍配が上がりました。お聴きになる音量と、好み(解像力を採るか、音の厚みを採るか)を考慮してチョイスしてください。どちらの音も魅力的です。

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